今回のリノベーション工事では、せっかく床を剥がしたので、床下に炭を敷くことにした。炭は、湿度対策になると知られている。こんなタイミングでもなければ難しいだろうと思ったからだ。
古民家のある場所は、海が近く、湿った風が吹き込んでくる。音戸の瀬戸が、目の前に広がっていて、窓から行きかう船を間近に見られ、時にはエンジン音で揺れを感じることもあるほど。一方、すぐ裏は緑に覆われた崖になっていて、その上にはお寺がある。風通しが悪く、つまり、湿度が高くなってしまう立地である。
対策に炭を求めた。
そのため湿度対策をしておかないと、木材が傷みやすいだろうし、下手をすると白アリの温床になってしまう。そこで、炭を床下に敷くことにした。
炭については、地元の竹を活用したものを手配することになった。実は、この倉橋島には放置されたままの竹林が多く、ほっておくと広がるばかりで、その活用が検討されていた。地元のNPO団体が、竹炭づくりへの利活用を試行錯誤しながら進めていて、ちょうどメンバーの方と知り合いということもあり、その商品化されている竹炭を購入した。インターネットで販売されている一般の他社商品よりも格安なのは、クオリティがまだまだというコメントだった。もっとも、こちらは消臭剤等に使うのではなく、ただ床下に敷くだけなので、見た目は気にしない。量が多いので安くて助かった。